フジヨネ薬局新聞 2018年 4月号

2018年 
4月号   フジヨネ薬局新聞
 皆様こんにちは。新年度になりましたね。医療機関では、2年に一度改定される新しい報酬体系が施行される時期でもあります。国としては日本の将来を考えれば医療費抑制のために医療機関の報酬も引き下げたいようですが、なかなか思うようには進んでいないようです。医療従事者の視点からすれば報酬引き下げは、収入が減ってしまうわけですから、「ハイ分かりました!」と返事ができないのが現実でして😅。
 フジヨネ薬局新聞においても医療費抑制するためにどうするべきか話してまいりました。最近では、この国の生活習慣病が減ったら、医療費は大幅に削減される!そのような思いを基に慢性炎症という切り口で生活習慣病予防についてお話ししました。今回は慢性炎症と深い関わりがある老化についてお話しします。
 皆様は”老化”と聞いてどのような事をイメージしますか?。私は、不調を感じて病院を受診し、検査をしたが異常がなく「年のせい」と診断された方の話が思い浮かびました。一般的に『老化」』とは、成熟期以降に生理機能が衰えていくことを意味し、それとともに病気になりやすくなることと考えられています。だから、ちゃんとした病名がつかなくても、「年のせい」と言われたら病気になりやすい体になってきていると言えるでしょう。
 一方、細胞レベルで老化を見てゆきますと、細胞は限られた回数しか分裂・増殖することが出来ず(例えば、ヒトの胎児から採取した細胞の限界は、およそ50回です。)限界まで分裂した細胞を『老化細胞』」と呼びます。この現象を発見した科学者の名前にちなみ『ヘイフリックの限界』と呼ばれています。この『老化細胞』は、体内に比較的長く存在し続ける細胞です。加齢に伴い、生まれた時から存在する細胞が『老化細胞』に変化していきますので、次第にその量は増えていきます。『老化細胞』からは、炎症を引き起こす物質が分泌されていることが近年明らかになっており、加齢により蓄積される『老化細胞』が、臓器や組織の機能低下を引き起こし、さまざまな加齢性の疾患をもたらす誘因となっていることが考えられています。
今月はここまでと致します。f:id:regain24h:20180401001320j:image